自由に楽しむということ
衣服を考えるとき、どうしてもそこには「自分たち」が滲み出る。
生活のリズム、これまで味わってきたカルチャー、日々大切にしている感覚。服は、単なる道具ではなく、生き方の延長線上にあるものだと思っています。
では、僕たち自身を見つめてみるとどうだろう。
自然の中に身を置くことが好きでありながら、同時に都会の空気も好き。
昼にふらりと出かけてランチを楽しむ日もあれば、
夜、街に繰り出して仲間とハングアウトする日もある。
山に入って黙々と作業する時間もあれば、
制作にこもり、クリエイティブに没頭する時間もある。
子供心を纏って思いきりはしゃぎたいときもあれば、
縁側でのんびり、何もしない贅沢を味わいたいときもある。
汗だくになるまで踊りたい夜もあれば、
瞑想に耽り、ただ静かに座り続けていたい朝もある。
そのすべての時間に共通しているのが、
「衣服を纏う」という行為です。
そして、そのどれもが無理のない、自然体の自分たち。
どこにいても心地よくいたい
KO9の服づくりは、
「自然暮らしをしているから、いかにも自然的・農的なファッションを提案したい」という発想から始まっているわけではありません。
僕たちが大切にしているのは、まず着ることを純粋に楽しめること。
その上で、結果として——
自然の中で過ごしてきた時間や、そこで培われた感覚、臨場感が
静かに滲み出てくる服であること。
都会でも、自然の中でも、
どちらかに寄せるのではなく、
どちらにも偏らない。
その人自身の感性が立ち上がる余白を残した服をつくりたい。
KO9は、
どんな環境にいても、人間にだけ与えられたこの行為——
衣服を纏うことを、
もっと心地よく、もっと自由に楽しんでほしい、
そんな想いから生まれています。
KO9を身に纏うことで、
都会にいるときには、どこか自然の中で深呼吸しているような余白を。
そして、自然の中で暮らしている人には、
どこかで都会へ出かけたくなるような光の高揚感を。
その両方を行き来できる服を、
これからも丁寧に重ねていきたいと思っています。
そしてKO9の根底には、
制作会社である syncs earth が大切にしているひとつのキーコンセプトがあります。
それが 「循環」 です。
自然はいつだって循環そのものを魅せてくれる
自然の中で暮らしていると、循環は思想や概念というより、
ごく当たり前の現象として立ち現れます。
土に触れ、植物が育ち、朽ち、また次へと繋がっていく。
エネルギーは一方通行ではなく、
巡りながら形を変えていく。
僕たちは、洋服づくりも同じだと考えています。
つくる人、着る人、手放す人。
都会と自然。
日常と非日常。
そのあいだを、服が行き来し、
関係性が生まれ、また次へと渡っていく。
その循環を起こすために、
僕たちがもうひとつ大切にしているのが 「繋がる」 という概念です。
人と自然が繋がる。
人と人が繋がる。
感性と感性が、ゆるやかに響き合う。
KO9は、服そのものが主役になるというより、
服を媒介にして、人や場所、時間が繋がっていく存在でありたい。
この服を選び、纏い、日常を生きるあなた自身が、
すでにこの循環の一部です。
誰かが決めた正解や、
決められたライフスタイルに縛られることなく、
自分にとっての心地よさを見つけ、
それがまた誰かや何かへと手渡されていく。
そんな小さな循環を、
確かに起こしていくために。
そんな祈りを込めて。


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